今回から2回に分けて、「入浴の勉強会」についてまとめます。
1回目は入浴中、入浴後のフワッ!クラッ!の原因についてです。
入浴は心も体もリラックスできますが、
実は「めまい・立ちくらみ・意識が遠のく」などの症状が
とても起こりやすい場面でもあります。
特にご高齢の方や持病のある方は注意が必要です。
ここでは、その理由を3つに分けて、できるだけ分かりやすく説明します。
① お湯につかると血管が広がり、血圧が急に下がるため
お湯につかると体が温まり、全身の血管が広がります。
血管が広がると血圧は下がりやすくなります。
この状態で立ち上がると、重力に負けて
血液が一気に下の方(足の方)へ流れてしまいます。
すると脳へ送られる血液が一瞬足りなくなり、
・立ちくらみ
・めまい
・目の前が真っ暗
・そのまま意識を失う
といった「起立性低血圧」という状態が起きやすくなります。
② 心臓に急な負担がかかるため(ヒートショック)
浴室はとても暖かいですが、脱衣所は比較的ひんやりしていることがあります。
この温度差で体は大きなストレスを受けます。
温度差により、
・血管が急に収縮したり
・急に広がったり
して、血圧が大きく変動します。
これがいわゆる「ヒートショック」です。
血圧の乱高下は心臓に強い負担がかかり、
・胸がドキドキする
・気分が悪くなる
・意識を失う
などの症状を引き起こすことがあります。
心臓に病気がある方、高血圧の方は特に注意が必要です。
③ 湿度100%の環境で呼吸や体温調節がうまくできなくなるため
浴室は湿度がほぼ100%で、お湯の温度も高いため、
吸う空気もとても温かく湿っています。
ふだん人は、息を吐くことで
・体の熱を逃がしたり
・湿度を調整したり
しています。
しかし、湿度100%では、
吐いた息が熱や湿気を外に逃がすことができず、
体の熱がこもりやすくなります。
さらに、お湯の中では水圧がかかっています。
腰まで浸かった場合でも、体には約20mmHgほどの圧力がかかり、
これが胸や横隔膜を押し上げて
「息苦しい」と感じやすくなります。
これらが重なると、
・体温が上がりすぎる
・呼吸がしにくい
・酸素がうまく取り込めない
などが起こり、めまいや意識が遠のく原因になります。
入浴は安全に行えばとても良い習慣ですが、
体には意外と負担がかかりやすいため、
温度や時間に気を付けて無理しないことが大切ですね。
次回は安全に入浴するための対策についてまとめますのでお楽しみに!